


X Games Ventura 2024 Day 2
X Games Ventura 2024大会2日目、数々の勝利とNBDトリック
X Games Ventura 2024で最大の一日が終わった!ベンチュラ郡フェアグラウンド&イベントセンターで開催された大会2日目、モンスターエナジーチームは複数の金メダルを獲得、表彰台を席巻し、NBDトリックで偉業を達成した。
モンスターエナジーチームは、BMX、Moto X、スケートボードの種目で合計12個のメダル(金3個、銀3個、銅6個)を獲得。まさに、野獣が解き放たれた!
大会2日目のX Games Ventura 2024でのチームの成績を紹介しよう。
モンスターエナジー男子スケートボードストリート・ベストトリック
ナイジャ・ヒューストン(Nyjah Huston)が金メダルを獲得。チームは表彰台を独占。
映像に残せるレベルのトリック:2日目のモンスターエナジー男子スケートボードストリート・ベストトリックのスケーティングレベルは桁外れだった。新たに2人ずつで戦うノックアウト方式のためか、それともベンチュラの雰囲気のせいか、8人のファイナリストは最先端のストリートトリックを披露した。そして最終的に、最多勝利数を誇るストリートスケーター、カリフォルニア州ラグナビーチ出身29歳のナイジャ・ヒューストン Nyjah Huston が14個目のX Games金メダル、通算22個目のメダルを手に入れた。
ナイジャは間違いなくベンチュラの勝者。スイッチフロントサイド・ヒールフリップ・テールスライド(準々決勝)、ノーリーヒールフリップ・バックサイド・リップスライドとフロントサイド・ノーリーヒールフリップ・ノーズブラントスライド(準決勝)、ノーリーヒールフリップ・バックサイド・テールスライドフェイキー(決勝)といったトリックをレールに叩きつけ、トップを目指して戦った。この金メダルにより、ヒューストンはボブ・バーンクイスト(Bob Burnquist)と並んで、スケート部門で最多X Gamesコールドメダリストになった。
「みんなと一緒にここでスケートができて最高だよ。ベストトリックに出たみんな、おめでとう!サイコーだよ」とナイジャは語った。
ナイジャが現在までに獲得しているX Gamesメダルは計21個(金14、銀5、銅3)。
表彰台独占:モンスターエナジーが1位から3位まで独占。決勝でナイジャはブラジル・ミナスジェライス出身17歳のフィリペ・モタ Filipe Mota と対戦した。モタは、レールで、ビッグスピン・バックサイド・ハリケーングラインドやヒールフリップ・バックサイド・テールスライドなどスゴ技をメイクし初のメダルとなる銀メダルを手に入れた。銅メダルは、コロンビア・ボゴタ出身27歳のジャンカルロス・ゴンザレス Jhancarlos Gonzalez が獲得。ゴンザレスは、コロンビア人初のX Gamesメダリストとなった。X Gamesで新たな歴史が作られた!
BMXダート
ブレディ・ベイカー((Brady Baker)が不可能を可能にし金メダルを死守
X Games 2023で、ニュージャージー州トムズリバー出身21歳のブレディ・ベイカー Brady Baker は、X Games初出場で金メダルを獲得し歴史に名を残した。しかし、メダルの防衛は難しい。これまでに2年連続で金メダルを手にしたライダーはわずか2人(カイル・バルドック(Kyle Baldock)とコーリー・ボーハン(Corey Bohan))。ベイカーにとって勝算は大きくないようだった。
歴史的前例に動じることなく、ベイカーはラン1本目でビーストモードを突き通し、テーブルトップへのキャッシュロールウィップ、360トリプル・テールウィップ、バックフリップ・ダブルテールウィップ、そして最後のヒットで720バースピン・キャッチ・バースピンを連発して94.33点を獲得し金メダルを守った。
「クレイジーだよ。去年は究極のルーキー、今年もなんとかやり遂げた。上手くいったけど、それでもまだクレイジーな気分だ!」とベイカーは語った。
3度目の正直:ベイカーと一緒に表彰台に上がったのは、カナダ・オシャワ出身27歳のマイク・ヴァルガ Mike Varga で、最後のラン3本目で銅メダルを手に入れた。ヴァルガは、すべてをかけてダブル・バックフリップ、720ノーハンダー、キャッシュロール、720ダブルテールウィップをメイクし、92.00点を獲得した。
「このメダルを6、7年求めていた。数回4位止まりだったからね。今回3位を獲得できたので、来年は2位か1位になれるかどうか。とにかく、やるだけさ!」とヴァルガは言った。
ヴァルガが現在までに獲得しているX Gamesメダルは計5個(金3、銅2)
Motoベストトリック
ジャクソン・ストロング(Jackson Strong)が勝利し新記録を樹立
リベンジを果たす:X Games 2023で、オーストラリア・ロックハート出身32歳のジャクソン・ストロング Jackson Strong は同じくオーストラリア出身ロブ・アデルバーグ(Rob Adelberg)との戦いで銀メダルに終わった。そして、初日の素晴らしいパフォーマンスで対戦相手の優勝が確実視される中、ストロングは残り1回のトライで金メダルを獲得しなければならないというキャリア最大の試練に直面した。
ストロングは、その夜の最後のトリックに全力を尽くし、勝利を手にした。ハンドルバーの下に足を固定し、上半身を完全に伸ばした状態で空中を舞い上がる、フリーエクステンディド・ジャックハンマー・フロントフリップで、「Jacko」ことジャクソンは97.66点を獲得、Moto Xベストトリックで優勝した。
ストロングは「あれは間違いなく今までやった中で一番デカいトリックだった。あれをメイクするのは至難の業だった...今でも震えているよ!」と勝利に結びついたトリックについて述べた。
新しい世界記録:ストロングは、Moto Xベストトリックで8個の金メダルを獲得し、Moto X単一種目で最多の金メダルを獲得したライダーとして記録を樹立した。
ストロングが現在までに獲得しているX Gamesメダルは計16個(金8、銀5、銅3)
ビンクがメダル獲得数を増やす:オーストラリア・キャンベラ出身30歳のハリー・ビンク Harry Bink忘れてはいけない。X Gamesのベテラン、ビンクは、1本目のランによってオーストラリア勢が独占する表彰台に上った。完璧にメイクしたダブル・バックフリップで91.00点。X Games Ventura 2024で銅メダルを手にした。
ビンクが現在までに獲得しているX Gamesメダルは計3個(銅3)。
女子スケートボードストリート
赤間凛音が銀メダルを獲得
日本勢が表彰台を独占:モンスターエナジー女子スケートボードストリート決勝が始まると、トップ争いは3人の日本人ライダーで繰り広げられた。予選をトップで通過した宮城県出身15歳のモンスターエナジーライダー赤間凛音 Liz Akama は金メダルを勝ち取るだけの実力を持っていたが、テクニカルなバーレーグラインドなどの大技を完璧にメイクすることはできなかった。
凛音は、ラン1本目のパフォーマンスにより銀メダルを手に入れた。彼女はビッグレールでフロントサイド・フィーブルグラインド、ボックスでフロントサイド・スミスグラインド、クォーターパイプでフロントサイド・テールスライド、レインボーレールでフロントサイド270スイッチフロントサイド・ボードスライド、ユーロギャップでフロントサイド・ビッグスピンバリアル、ビッグレールでバックサイドスミスグラインドを決め85.66点を獲得。彼女はこの日のベストトリック種目で再びX Gamesメダル獲得に挑戦する。
男子BMXパーク
ペラサが銀メダル、ホセ・トーレス(Jose Torres)が銅メダル獲得
何が起きてもおかしくない:X Gamesの男子BMXパークの結果予測は不可能だ。しかし、観衆から人気があるアリゾナ州ツーソン出身ケビン・ペラサ Kevin Peraza が満面の笑みで特別なショーを披露してくれることは間違いない。そして、初日にBMXストリートで金メダルを獲得したばかりのペラサは銀メダルを手に入れた。
彼自身の最高得点を記録したラン2本目で、ペラサはスーパーマンシートグラブ、トラックドライバーからアンターンダウン、360ダブルダウンサイドテールウィップ、ビッグウォールライド、キャンキャン、フレアテールウィップ、ハイワンハンドテーブルトップ、ビッグポケットエア、そしてテクニカルなフレア180をボックスジャンプ上でメイクして91.00点、銀メダルを獲得した。
「風が強くて、天候と格闘した。みんな風には苦労させられたけど、誰も怪我をしなかったのは良かったよ。荒れたセッションだったけどテンションが上がったよ!」とペラサは語った。
ペラサが現在までに獲得しているX Gamesメダルは計10個(金6、銀3、銅1)
トーレスが最高のランを披露:ペラサとともに表彰台に上がったのは、2023年の金メダリスト、アルゼンチン・コルドバ出身29歳のホセ・トーレス Jose Torres 。トーレスはラン3本目でバックフリップ・ダブルテールウィップやオーニングでマニュアルからのバースピンなどの大技を決めて90.66点、銅メダルを獲得した。最後の試技で見事にやってのけた!
「招待されてとても嬉しかった。欠場するわけにはいかなかったX Gamesでここに立っていることが夢のようだ。怪我に対処しなければならなかったけど、この結果で終えられて幸せだよ!」と銅メダル獲得時に語った。
トーレスが現在までに獲得しているX Gamesメダルは計3個(金1、銅2)。
モンスターエナジー女子スケートボードストリート・ベストトリック
赤間凛音がテクニカルなランで銅メダル
水準が上がる:モンスターエナジー女子スケートボード・ベストトリックでは、ライディングの技術レベルがさらに上がった。8人の国際的なライダーが、10段階段レールを最高のトリックで滑り降りた。最終的に、日本の赤間凛音 Liz Akama がX Games Ventura 2024で2つ目のメダル、銅メダルを手にした。
凛音は、階段レールで難易度の高いトリックを成功させるために奮闘し、テクニカルなフロントサイド270スイッチフロントサイド・ボードスライドをメイクし、3位に入賞した。
凛音が現在までに獲得しているX Gamesメダルは計5個(銀3、銅2)。
男子スケートボードバート・ベストトリック
エドアルド・ダメストイ(Edouard Damestoy)が確実な技で銅メダル
歴史が作られる:男子スケートボードバート・ベストトリック決勝では観客が歓声を上げ、歴史が作られる期待が盛り上がっていた。最高のプログレッションセッションで、ライダーたちは高さ14フィートのハーフパイプで数々のNBDトリックをメイクし観客を沸かせた。フランス・ボルドー出身26歳のエドアルド・ダメストイ Edouard Damestoy は、スタート直後から見事な技を成功させ表彰台に上がった。
ダメストイは、壁前方に近づいて、回転しながらフェイキーで着地する力強いフロントサイド・ロデオ720を巧みにメイクして、競争の激しいセッションで銅メダルを獲得。最高!
ダメストイが現在までに獲得しているX Gamesメダルは計4個(金3、銅1)。
ブザーが鳴った後の偉業:NBDトリックには時間の延長が必要になる時もある。典型的な例が、X Games 1999でのトニー・ホーク(Tony Hawk)の歴史的な900度エアだ。前回大会の銀メダリスト芝田元 Moto Shibata が歴史を作るために試みを続けたのも、決して不思議ではない。観客の声援を受け、スタイルに定評がある芝田は、誰もやったことのないフロントサイド・フロントフット・インポッシブル540リーンエアを成功させ、(解説者のトニー・ホークも含め)皆を驚かせた。ただし、この歴史的な技は制限時間が終了してから行われたため、メダル獲得には至らなかった…