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Evolution Championship Series 2016, featuring Evil Geniuses and The Alliance
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Evil Geniuses Momochi & ChocoBlanka Interview

Aug 222016

先日公開したEvil Geniusesももちの単独インタビューに続く、プロゲーマー特集シリーズ第2弾。今回は、ももち、同じくEGに所属し、ももちの妻でもあるチョコブランカ、彼らが立ち上げた育成プログラムに参加する3名の若きゲーマー、計5名による対談を実施。「シーンを存続させるための、必要なアクション」とし、現役のプレイヤーでありながら、プロゲーマーを育成するために3名の弟子を迎え入れたももち&チョコブランカ。前回のインタビューでも、この試みに掛ける思いを語ってもらったが、今回は弟子たちの言葉も交えてお届け。

●今日はももちさん、チョコさん、そして2人が立ち上げた「忍ism(シノビズム)」の育成選手であるジョニイさん、ハクさん、ヤマグチさんの5人にいろいろと話を伺いたいと思います。「忍ism」の募集要項は20歳以下の男女でしたよね?

ももち:そうですね。結構な人数が来たんですけど、14歳は最年少でした。今の格闘ゲーム(以下・格ゲー)業界に中学生はそうそういないです。高校生はまあまあいますけど、20歳を越えたプレイヤーが多いですね。その中で中学生の応募だったから、オッ!と思いました。その後に面接もしましたけど、中学生なのに受け答えがしっかりしてましたね。

●面接の様子は覚えてます?

ジョニイ:俺は覚えてないです(笑)。突然、ももちさんとチョコさんがいて、面接するとなったら、緊張するじゃないですか。野球で言ったら、イチローと話すようなものだから。

●そもそも3人がゲームにハマッたきっかけは?

ジョニイ:やっぱり何かで一番になりたいと思ったんですよ。そりゃ男なら誰でも思うじゃないですか! なので、学生の頃はヨットを頑張ってました。たまたま学校にヨット部があって、好きではなかったけど、競技人口も少ないし、小さい頃からやっている人もあまりいないから、勝ちやすいスポーツかなと。それなりに頑張ったんですけど、自分の好きなことじゃないと、心から一生懸命になれないし、一番になることはできないなと。で、自分の一番好きなことは何だろうと考えたときに、ゲームに辿り着きました。

●いつ頃から格ゲーを始めたんですか?

ジョニイ:高校3年の終わりぐらいですね。

ももち:歴自体はまだ浅いんですよね。

ジョニイ:格ゲーは1、2年前ですね。

●キャリアに関係なく、上達する人は早いんですか?

ももち:そうですね。最近はインターネットでうまい人の対戦動画を見ることができるし、情報格差はあまりないですね。

ジョニイ:いやあ、でも長いことやってる人たちは強いですよ。今のおじさんたちは強いっす。格ゲー歴の差を感じますね。

●格ゲーは何から始めたんですか?

ジョニィ:「ウルトラストリートファイター4」から始めました。団体競技が好きじゃなくて、仲間と一緒に戦うゲームにはハマらなくて。格ゲーは1対1の真剣勝負だから、言い訳ができないじゃないですか。勝った奴が強くて、負けた奴が弱い。そこに惹かれますね。ヨットは2人でやる競技だったから、次は一人でやりたいなと。

●では、ハクさんは?

ハク:いろんなアクションゲームをやる中で、雑誌に格ゲーが紹介されている記事を読んで、ちょっとやってみようかなと。ジョニイさんが言ったように、勝敗は自分次第なので、そこに面白さを見出しました。

ももち:格ゲーはそこが醍醐味ですからね。目の前の人と勝負を決める機会なんて、そうないじゃないですか。それを気軽にできるのが、ゲームの面白さだなと。女性や子供でも性別、体格の差に関係なく、勝つことができますからね。

●なるほど。ヤマグチさんがゲームをやり始めたのは?

ヤマグチ:僕は知り合いが格ゲーをやっていたので、それで教えてもらったのがきっかけです。それまで一つのことに打ち込むことはなかったけど、どんどんのめり込みました。

●育成選手に応募した理由は?次はヤマグチさんから行きますか。

 

ヤマグチ:これに応募するまでは、そんなに強くなくて。募集告知を見て、プロの人と間近で接することができるんだと思い、応募しました。ただ単純に強くなりという気持ちだけですね。

 

●ハクさんは?

 

ハク:「忍ism」の募集はほんとにたまたまですね。中学生で格ゲーをやってる人が少ないので、これに応募したら、同世代と話すことができるかなと。

 

ももち:ハクは群馬出身なので、都内と比べてもゲーム人口が少ないですからね。中学で格ゲーをやってる人はほぼいないですね。

 

ハク:友達の友達にいるかも、という話は聞いたことあるけど。

 

●えっ、そういうレベルなんですか!

 

ももち:自分の世代でもいなかったですもん。ゲームセンターで格ゲーをやっていた人も2、3人でした。今はいっぱい娯楽もあるので、その中で格ゲーを選ぶ人は少ないかなと。日本だと、この年代でこのレベルのプレイヤーは、2人だけですね。

 

●日本でたったの2人!?

 

ももち:間違いなく中学生最強の2人ですよ。

 

●触れるきっかけがないんですかね?

 

ももち:そうなんですよ。昔だと、どこかで出会うきっかけがあるんですよ。ゲーセンがあったり、上の世代でスト2ブームがあったり、一度触って面白いと思う機会がありましたけど。今はゲーセンがどんどん潰れてる状況なので、出会うきっかけがないですよね。

 

●チョコさんは女性なので、周りにゲーム友達は皆無だったんじゃないですか?

 

チョコ:私もたまたま出会った感じですね。家の近所にゲームセンターはなかったし、学校の友達も格ゲーはやらないですからね。たまたま大学の友達から「スト4が出たから、やろうよ!」と誘われたのがきっかけです。それがなければ、絶対にやってないですね。もともと趣味が男っぽく、弟もいたので、一緒にゲームはやっていたんですよ。女の子とゲームをする機会なんてほぼなかったですね。

 

●話を戻しますけど、ジョニイさんが応募したきっかけは?

 

ジョニィ:地元宮城で仕事をしながら、格ゲーをやっていたけど、どうしてもゲームに割く時間が少なくて。経験もないから、プレイ時間を増やさないと、上の人には勝てないなと。ちょうど悩んでいた時期に、仕事の休みとももちさんとチョコさんが主催している「TokyoOfflineParty」というイベントが重なったので、東京に行ってみようと。ランダム2オンという、2人ペアを組んで戦う企画があって、たまたまチョコさんと組むことになったんです。で、話をしたときに「こういう企画があるから是非応募してください!」って。すげえむちゃくちゃなことを言ってくるなと。

 

チョコ:はははは。

 

●というのは?

 

ジョニイ:だって、俺は宮城に住んでるのに、「毎週東京に来れる人」という募集要項だったんですもん。でもこれも運命だなと思い、覚悟を決めました。自分の好きなことができないなら、生きててもしょうがないと思ってましたから。それで仕事をやめて、上京しました。

 

●今日は中学生が2人いますけど、20歳でも自分の将来の夢が決まってる人は少ないですよね。

 

ももち:そうですね。格ゲーは好きでしたけど、自分が20歳の頃にプロゲーマーはいなかったし。その意味では、今の若いプレイヤーには目標があるので、それは良いことですよね。

 

ジョニイ:そこは恵まれていると思います。ある程度の道筋はできているから。

 

●ももちさん、チョコさんは現役のプロゲーマーでありながら、プロゲーマーのレールを敷く立場でもありますからね。

 

ももち:これまでは大会に出ても自分のことだけに集中すれば良かったけど、今は自分以外のことも考えなきゃいけないから。想像はしていたけど、実際にやると大変ですね。

 

チョコ:結果を出しながら、育成選手の面倒も見なきゃいけないから、また違うプレッシャーもあるでしょうね。

 

ももち:本来は引退した後にすることですからね。

 

●そうですよね(笑)。

 

ももち:でも引退してからやるのでは、自分の中では遅いんですよ。世界で戦う選手を育てるためには、今やるべきだなと。この3人も応募してきた時は、「純粋に上達したい」、「仲間を増やしたい」という理由だったけど、3人ともプロゲーマーへの想いが芽生えてきましたからね。先月、3人ともラスベガスに連れて行ったんですけど、そこでまた感じることもあっただろうし。

 

●7月にラスベガスで開催された『EVO 2016』に出場したんですよね。10代、20代にとっては、海外に行くだけでも相当な刺激になると思いますが。

 

ジョニイ:そうですね。だけど、景色が違って、喋る言語が違って、ちょっと体の大きい人たちがいるぐらいだなと(笑)。浮かれちゃうと、大会に支障が出るだろうから、なるべく大会が終わるまでは冷静でいようと。

 

ハク:飛行機も初めてだったので、大会だけでなく、景色も楽しもうと。今後も海外の大会に出ることがあるなら、「気合い入れて行くぞ!」という感じじゃない方がいいかな、と思いました。

 

ヤマグチ:僕は初めての飛行機や外国の人も何とも思わなくて…。

 

ももち:飛行機も怖くなかった?

 

ヤマグチ:揺れたな、ぐらいですね。でも世界大会に出たことは、すごく良い経験になりました。

 

●大会に出た印象は?

 

ヤマグチ:自分の実力はまだまだ足りないと気付いたし、トッププレイヤーの戦いを見て、自分もああいう風になりたいと思いました。ゲームに対するやる気は前よりも上がりましたね。

 

ももち:ヤマグチは、日本に帰った瞬間にゲームをやってたらしいですからね(笑)。

 

●大会の雰囲気を味わうだけでも、すごく刺激になるでしょうね。

 

ももち:そうですね。年々、会場の規模やお客さんの数も増えているので、自分もオッ!と思いますからね。彼らにとっては何もかも刺激になるだろうから。

 

ハク:試合は日本とあまり変わらないけど、会場が日本とは全然違って。予選の会場でも、映画のスクリーンみたいな大きさだから。それは今までなかなか味わえないことでした。

 

ももち:歓声も聞こえてきますからね。アメリカ代表のプレイヤー戦うと、たまに会場全体から「USA!」コールが掛かることがあって。今回はそういうのはなかったので、あまりアウェイ感はなかったかな。

 

チョコ:でもヤマグチくんがワーワー!と周りが声を出すチームに当たって。ヤマグチくんが攻撃を受けるたびに、大盛り上がりで、その中で大逆転して勝ったんだよね。あれは緊張しなかった?

 

ヤマグチ:ヘッドフォンしてたから、あまりわからなかったです…。

 

チョコ:結構声が大きかったから、ヘッドフォンしてても聞こえてるんじゃない?

 

ヤマグチ:あー、何か言ってるな、ぐらいでした(笑)。

 

●ももちさんは、最初の頃は動揺しました?

 

ももち:最初はそうですね。今はそうでもないですけど。アウェイ感はぜひ味わってもらいたいです(笑)。

 

ジョニイ:俺は過去にEVOに出た人から、よく知らない無名の外国人に負けたという話を耳にするので、それだけは避けたいと思ってました。結果、外国人には一敗もしなかったし、緊張もしなかったので、良かったですね。あと、気さくに話しかけてくる外国人プレイヤーが多く、そこは日本とは違いますね。

 

●日本の大会はわりと静かなんですか?

 

ジョニイ:そうですね。あまり歓声も上がらないから。

 

ももち:日本はワー!という歓声は少ないですね。

 

●ももちさん、チョコさんは3人を引き連れての大会になりましたが、いかがでした?

 

チョコ:今までは、ももちのことばかり考えていたけど、全員を見なきゃいけないから、なかなか一人じゃ難しいですね。3人がちゃんとエントリーできるか、対戦できるかが、心配で心配で。ももちを全くフォロー出来なかったので、来年はやり方を変えなきゃいけないなと思いました。

 

ももち:いろいろ勉強になりましたね。

 

チョコ:いままでのEVOと比べると、成績は良くなかったんですが、充実してました。2人で行くと、死ぬ気というか、命をかけていく感じで。ダメだったら、2人で沈んでましたけど、彼らがいるおかげで、来年も頑張ろう!って、ポジティヴな気持ちになれるんです。

 

●落ち込んでいられない、と気持ちを切り替えられますもんね。

 

チョコ:自分自身も成長させてもらえますね。お母さんになるみたいな気持ちに似ているのかなって。

 

●3人は世界大会に初めて出て、また新たな目標ができましたか?

 

ヤマグチ:自分の実力が全然足りてないことがわかったので、今以上にやらなきゃいけないなと。次の大会はもっと頑張りたいですね。

 

●海外でプレイすると、より一層自分の実力がわかるのでしょうか?

 

ももち:日本でオンラインで対戦すると、彼らのレベルであれば、ほぼ勝てるんですよ。でも海外だと、たまに全くの無名の人が強かったりするんですよ。日本のトッププレイヤー並に強かったりして。

 

●ああ、そうなんですね。ハクさんはどうですか?

 

ハク:僕はヤマグチくんとは別の視点で、今回負けて、次頑張ろうというよりは、海外に行った費用はももちさんとチョコさんが出してくれたので、試合に勝ちたい気持ちももちろんあるけど、「忍ism」に恩返したいなと…。

 

ジョニイ:おまえは本当に14歳か(笑)。

 

●ももちさんはその言葉を聞いて、どう思います?

 

ももち:まだそう考えるのは早いかなって思いますね(笑)。こっちもまだそこまで高い望みはしてないし、みんな若いんだから、まずは自分のことを考えてくれたらいいかなと。

 

●変な質問かもしれませんが、3人から見て、ももちさんのプロゲーマーとしての凄さとは?

 

ももち:本人の前で聞きます(笑)?

 

ヤマグチ:実力もそうですが、練習方法もしっかりと考えられてるので、自分も見習わなきゃいけないなと思います。

 

ハク:実力が世界レベルなのは当然ですけど、考え方がしっかりしているし、この先何をすればいいのかが、分かっていそうだなと。

 

ももち:いや、それはおまえたちの倍は生きているんだから当然だよ(笑)。

 

ハク:ももちさんは負けたときも冷静なんですが、僕は戦ってる最中にも「どうしよう?」と考えがグルグル回っちゃうので、そこは直したいですね。

 

ジョニイ:チョコさんからよく話を聞くんですけど、ももちさんはゲームと本当にストイックに向き合っているなと。あと、羨ましいと思うのは記憶力が凄いんです。試合内容を細かいところまで覚えているので、それが自分のプレイに活きているんだろうなって思います。俺は試合内容は覚えてない方なので、相手の癖を早く掴むという意味でも役に立つから、見習いたいですね。

 

●ももちさんは試合内容は意識して記憶されているんですか?

 

ももち:意識はしてないですけど、試合の中で山場というか、勝敗を分けるポイントがあるんですよ。それを感じられた方が有利ですよね。山場のポイントを見つけられる人は、試合全体の流れも記憶に残りやすいですからね。ポイントが1つよりも、前半、中盤、後半と3つぐらいあると、記憶に残りやすいかなと。

 

●最後に、今後の「忍ism」としての展望は?

 

ももち:この3人が活躍して、僕らを養ってくれるらしいので、それに期待してます!

 

チョコ:みんなしっかりしてるし、親御さんもすごく理解がある方で、私たちのことを含めて、応援してくださるんですよ。何年後かは分からないですけど、彼らの素敵な姿を見れたらいいですね。

 

●3人に聞きますけど、ももちさんのように世界大会で優勝するのは、ズバリ何年後だと予想してます?

 

ジョニイ:世界大会で優勝できるのは、早くて1年後かなと。

 

ハク:僕は20歳までガムシャラにやって、大会でどこまで結果を出せるか試したいです。今は何とも言えないですね。

 

ヤマグチ:気持ち的には早く優勝したいですけど、まだ実力が足りてないので、もっと頑張ります。

 

ももち:自分が世界大会で優勝したのは28歳ですからね。ジョニイでも8年、この2人はまだ14年もありますから(笑)。これからの成長が本当に楽しみです。

 

(TEXT:荒金良介)

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