
まさに圧巻の滑りでの圧勝だった。
米コロラド州カッパーマウンテンで行われていたFISワールドカップ・ハーフパイプ大会で、平野歩夢が金メダルを獲得した。US GRAND PRIXというアメリカ代表を決める選考レースも兼ねていたのでショーン・ホワイトを筆頭にハーフパイプ大国の強豪らは全員出場しており、昨シーズンの同種目チャンピオンであるスコッティ・ジェームス(オーストラリア)も出場していた。彼らを抑えての優勝は、事実上の世界一を意味するわけだ。
ひとり3本のランを行いベストポイントで争われることになるのだが、結果的には1本目のランで優勝を決めていたことになる。その1本目はBSインディ→FSダブルコーク1080→CABダブルコーク1080→FSダブルコーク1260→BS900で90.5ポイントを獲得。4ヒット目に繰り出した高難度トリック・FSダブルコーク1260の完成度が一段と上がっている印象を受けた。
続く2本目はさらに難易度を上げたルーティンで挑む。BSメロン→FSダブルコーク1440→CABダブルコーク1080→FSダブルコーク1260→BS900というハーフパイプ史上最強と言っても過言ではないルーティンを決めて95.25ポイントを叩き出したのだ。2ヒット目のFSダブルコーク1440は、9月に行われたワールドカップでは失敗していたものの、あれから3ヶ月ほどの間に完璧に仕上げてきた。