
7月31(水)から8月4日(日)に開催される「X Games Minneapolis 2019」にモンスターエナジーがサポートするFMX(フリースタイルモトクロス)ライダー東野貴行、渡辺元樹の出場が決定。
X Gamesは、選び抜かれた選手のみが参加を許される世界最高峰のアクションスポーツの祭典。「Extreme Games」として1995年に始まり、今年で25年目になる大会だ。
大会開催に先駆けて、2007年に初の日本人FMXライダーとして出場し、今年で出場13年目を迎える東野貴行に独占インタビューを試みた。
Q1. 今年でXGAMES連続出場回数日本人アスリート最多の13回目。おめでとうございます。ずばり今年の目標を教えてください。
ありがとうございます! MotoXでは、何だかんだ怪我で1年間出場できない選手もいるので日本人だけでなく、もしかしたら世界最多の連続出場回数保持者だと思います。笑。今もその8名に選ばれるとは想像もしていませんでした。もう34歳になりましたけど、自分が出れるチャンスがあるうちは出場していきたいですね。
フリースタイルとベストトリックに出場します。今年の目標は、怪我以上の何かにならないようベテランの走りを魅せることです。今年のフリースタイルのレベルは、今までで一番激しくなっていると思います。とにかく半端ない。
Q2. フリースタイルモトクロス(FMX)競技において、2年連続世界一のゴールドメダルも獲得しました。その時の心境を聞かせてもらえますか。
初めてゴールドメダルを獲った2012年は、居ても立っても居られない感じでしたね。年始にXGAMES出場のオファーをもらってから試合1ヶ月前の1ヶ月間はオーストラリアでショーをやって、そのショーの少し前にダートの23mで秘密兵器の「バックフリップ・ロックソリッド」をメイクして。なんで自分はこんなタイミングにショーを入れたんやろって。ショーではロックソリッドを見せれないし、SNSでも公開できないし、ショーの期間中、合間の20分間くらいしか自分の練習もできない状態で本番当日を迎えました。
XGAMESの決勝でバイクに跨って「よっしゃー!」って時にライブ中継のCMが入るからってオフィシャルに言われ、まさか5分待ち。アクセルふかしてバイクの振動を確認してたらフリップレバー(FMX特有のパーツ)のネジが無いことに気づいちゃって、メカニックにダッシュで準備してもらって何とか間に合いましたね。たぶんメカニックも僕も緊張してたんですね。それに自分の中でゴールドを獲ったら決めてたことがあったんで、もしそのネジに気づかずスタートして途中で気づくものなら大パニックでした。笑。
バックフリップ・ロックソリッドもメイクしてゴールドメダルが確定して、すぐに会場内で嫁さんになるソリーンの目の前でひざまづいてプロポーズしました。トゥイッチにやり方を習いました。笑。
2013年は、普通というか勝てて(ゴールドメダルを獲得できて)良かったです。ただ、タイトなコースで練習中から技のルーティーンやターンの時のステアリングバンパーのクリッキングに手こずっていました。なぜなら、1から8まであるステアリングバンパーのクリックを8に設定しないとバイクがブレてロックソリッドがメイク出来ないからです。ハンドルが曲がらない分、コース内のターンが大変でそれでブレーキでリアタイヤを滑らせながらターンをする事にしたんですが、もう腕がパンパンで。自分に与えられた60秒間がほぼ無呼吸状態でしたね。笑。
結局のところ、全てタイミングかもしれないですね。ロックソリッドもそうでしたが、XGAMESは守って走るのではなくて練習中から常に全力でやって怪我なく本番まで迎えられたらイケる。自分にとってジンクスみたいなものになっていますね。新技を温めておいても怪我で出場できないこともありますし、他の選手に自分の技を先にやられてメダルに到達できないこともありますよね。